中国は投資家に対し、人民元の下落に賭けるのはやめるべきだと警告を発した。その結果、約10年ぶりの安値に落ち込んでいた元はやや息を吹き返したようだ。中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝副総裁は26日の記者会見で、人民元に対する下落圧力が高まっていることについて、引き続き為替市場の見通し安定化に向けた措置を講じていくと述べた。さらに、今年の人民元相場が他の新興国・先進国通貨と比べて安定していると指摘。それは政府の施策のおかげだとしたうえで、人民銀が貿易摩擦対策として元安誘導を行うことはないと改めて表明した。潘氏はまた、人民元の空り筋をけん制。「元の空売りを狙う動きについては、われわれは何年か前に直接対決し、互いを知り尽くしている」とし、「まだ互いの記憶に新しいことと思う」と述べた。