では、2つのことが明らかになった。ソーシャルネットワーク(SNS)大手としてのビジネスが堅調なこと。そして、この先はるかに多くの仕事が待っていることだ。前者については、広告収入が前年同期比33%増の135億ドル、営業利益は同13%増の58億ドルとなった。1株利益は1.76ドルと、アナリスト予想(1.46ドル)を大きく上回った。デイリーアクティブユーザー(DAU)は7-9月期に約2400万人増えた。これは、プライバシー保護や偽ニュース、政治的な意図を持ったキャンペーン、大規模なハッキングなど次から次へと論争が持ち上がったことを考えれば注目に値する。ただ、DAUの伸び率は前期比1.6%増と、フェイスブックにとって過去最低レベルにとどまる。また、同社にとって最も重要な広告市場である米国とカナダのDAU数は、過去3四半期ずっと横ばいだ。さらにマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は決算発表の電話会見で、フェイスブックの中核サービス「ニュースフィード」が先進国市場で飽和点に近づいているかもしれないと指摘した。同氏は傘下の「インスタグラム」や「ワッツアップ」とともに、動画関連サービスの成長を拡大するよう努めていると語った。だがそうした取り組みには時間がかかるため、当面はニュースフィードが引き続き同社の主力ビジネスとなるだろう。