イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区の支配を強めている。7カ月間におよぶ停戦下で支配地域を大幅に拡大するとともに、イスラム組織ハマスが支配する地域との境界線を要塞(ようさい)化している。事情に詳しい複数の関係者によると、イスラエルは現在、ガザ地区の約59%を支配しており、米国の仲介による停戦が始まった昨年10月時点の53%から拡大している。イスラエル軍とハマスの支配地域を分ける「イエローライン」を、同軍がハマス支配地域の奥へ移動させたためだという。少なくとも1カ所では、イスラエルは同ラインを数百ヤード(1ヤードは約0.9メートル)前進させ、ガザ地区を南北に走るサラハディン通りと交差させた。さらに、衛星画像によると、ガザ中部ではイスラエル軍がイエローライン沿いに深い塹壕(ざんごう)と高い砂の土塁を築いて、同ラインを強化している。ガザ北部および南部の一部地域でも同様の土塁が確認されている。だが同軍によると、ガザ中部を貫くこの要塞は、より幅広く、より切れ目なく築かれており、より突破しにくい設計になっている。中部は人口の大半が居住し、攻撃に対してよりぜい弱であるためだという。