――筆者のウォルター・ラッセル・ミードは「グローバルビュー」欄担当コラムニスト ***  先週、世界各地で耳にした市場崩壊の音は、単なる調整局面などではなく、一つの時代の終わりを告げるものだ。  冷戦後の国際関係は比較的安定した状態が長く続き、市場はこの間に独特な形で経済成長が促される環境を味わった。米国には競争相手がおらず、最も重要な諸大国はおおむね(ごく一部のときもあったかもしれないが)市場開放と投資・貿易の障壁軽減を重視する米政府の姿勢を支持した。