6日の中間選挙で米国の深刻な政治対立が改めて浮き彫りとなった。下院は民主党が過半数を奪還し、上院は共和党が過半数を維持した。州議会選での獲得議席も考慮すると、民主党にとっては選挙戦で訴えた「ブルー・ウエーブ」とまではいかなくとも、全般に良好な選挙結果となった。共和党が下院で何議席を失ったかは執筆時点でまだ全て判明していないが、FOXニュースが米東部時間午後10時前に民主党の過半数奪還を報じることができるほど大きく議席を失った。民主党が下院を奪還するのは8年ぶりで、トランプ政権には大きな打撃となる。今後2年間は保守派による政策変更は望むことが出来ず、「捜査の包囲網」が始まるだろう。上院での両党の獲得議席数も現時点で確定していないが、共和党が最低でも53議席を獲得する見通しで、さらに上積みする可能性もある。共和党は地盤のインディアナ州、ノースダコタ州、ミズーリ州で議席を獲得した。フロリダ州でも同党のリック・スコット州知事が民主党現職のビル・ネルソン上院議員を僅差でリードしている。そのため、司法・政治ポストの指名承認がこれまでよりも容易になるほか、連邦政府予算を巡る攻防で共和党は一段と優位に立てそうだ。
共和党はトランプ路線の修正必須
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