当初から参加していた国の
メリットは大きい

 世界に2ヵ国しかない場合に、自由貿易による国際分業にメリットがあるのは上記した通りだが、世界には多数の国がある。

 TPP参加国が、自動車の輸入関税をゼロにしたとしよう。域内の主な自動車生産国は日本だけで関税がかからないのだから、域内の国々はドイツや米国から自動車を輸入するのではなく、日本から輸入するようになるはずだ。

 また、TPP参加国が、農産物の輸入関税をゼロにしたとしよう。日本は米国から農産物を輸入すると関税がかかるが、カナダから輸入すれば関税がかからないのだから、米国から輸入している分をカナダからの輸入に切り替えるはずだ。

 そうなると、ドイツや米国などはTPPのせいで輸出が減ってしまう一方で、日本やカナダはTPPのおかげで輸出が増え、雇用が増えると期待される。そうなると、現在はTPPに加盟していない自動車生産国や農業国が、TPPへの参加を希望するようになる。