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時価総額の3分の1を投じて
レッドハットを買収したIBMに勝算はあるか

――米国IBM マーティン・イェッター氏に聞く

大河原克行
2018年11月16日
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パブリッククラウドに業務システムが
すべて収まる大企業はまれ

――クラウドとコグニティブに舵を切ったIBMに対して、企業からの期待や要求に変化はありますか。

 以前は、パブリッククラウドに対する関心が高かったものが、いまでは、セキュリティを確保できること、オープンな環境であることが、ますます求められています。ひとつのベンダーにロックインされたくないという動きが顕著になっていますね。

――IBMは、どんな価値を提供することができますか。

 多くの企業経営者から聞くのは、デジタルを活用することで企業を変革したい、新たなビジネスモデルを構築したいという話です。これを実現する上で、テクノロジーの中核になっているのは、クラウドコンピューティングです。そうしたなかで、多くの企業の関心がパブリッククラウドに集まっています。

 しかし、実際に蓋を開けてみると、昨今ではその多くが、ハイブリッドクラウドやマルチクラウドで取り組まざるを得ないというのが実態です。様々なワークロードが稼働し、数百から数千のアプリを動作させたり、アプリを最適なところに配置しようと考えると、異なるプラットフォームが共存するハイブリッドクラウド環境が最も適しているということになります。

 Global Technology Services(GTS)の提案では、状況によっては、最適な提案がIBM Cloudの場合もありますし、他社のクラウドサービスになる場合もあります。最も適したプラットフォームを提案することになります。現在、GTSで積みあがっている案件の約30%がハイブリッドクラウドに関連する提案になっています。この1年でも、世界中の有力企業が、ハイブリッドクラウドの稼働によって、ビジネスの変革に成功しています。ハイブリッドクラウドへのマイグレーションを支援するために、専門家によって構成するIBM Migration Factoryを活用し、VMwareの環境から、ハイブリッドクラウドの環境へと移行した事例なども出ています。

 約1年前に、IBM Servicesという新たなブランドを立ち上げたわけですが、この間の取り組みを自己採点すれば、10点満点中10点だといえます。その理由は、提供するサービスの質の高さが認められたこと、グローバルに展開している強みを生かすことができた点、そして、業界で最大規模のインフラサービスを提供できる位置づけを生かすことができた点にあります。

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