ニュートラルに
性を語れるように

 イベントを主催したのは、同大学の「中央大学SEXを考える委員会(CSC)」の「性暴力をなくそうプロジェクト」チーム。代表である同大学法学部4年生の岡野めぐみさんは、「最初はAVを教科書にしている人がいるなんて気づいていなかった」と言う。

 もともと「しみけんさんに会ってみたい」と思っていたことも、企画した理由のひとつ。

「しみけんさんの説明には、『例えば』があってわかりやすい。性的同意(セクシュアル・コンセント)の話でも、『同意を取ろう』だけじゃなくて、臨機応変で実践的な説明をしてくれるところがいいと思っていました」

 イベント後には、冗談めかして「これからはまねしません!」という反応もあったそうだ。

 岡野さんは、「SEX」という言葉が好きだという。

「真面目なものからエロいものまでを包括的に示せる『せい』に関するワードが、日本語にはないんですよね。ニュートラルに表現される『せい』がない。だから、それを示せる『SEX(セックス)』に対して尊敬の念があるのと、日本もニュートラルに性を扱えるようになってほしいなっていう思いがあります。日本人がこの言葉に対して感じるインパクトと、実際の使われ方のギャップも好きです」

 アダルトグッズメーカーの女性が、「性に関する真面目な情報も発信しているのに、エロい人としか思われていないと感じることがある」と言うのを聞いたことがある。逆に筆者は、性暴力や性教育の記事を多く書くので、「エロいことが嫌いな女」と決めつけられることがある。

 真面目かエロか、ひとりの人間がどちらか一方に偏ることばかりではないし、「性」や「性教育」は真面目かエロかの2択ではないはずだ。岡野さんが言う、「日本もニュートラルに性を扱えるようになってほしい」に、深く頷く。エロ面白く真面目なイベントが、これからも開かれてほしい。