22日の感謝祭の夜、米小売りチェーンシアーズは、まるで嵐に見舞われたかのようなありさまだった。ニューヨーク州ニューハイドパークにあるレーク・サクセス・ショッピング・センター内のシアーズ店舗では、3フロアにわたり、シャツやズボン、靴、ハンガー、空き箱、タグが散らばっていた。売り場が荒れているのは、年末商戦の皮切りとなる「ブラックフライデー(黒字の金曜日)」のセールを目当てに客が殺到したためではない。かつて米小売り界に君臨していたシーアズが10月に経営破たんし、この年末商戦に清算を余儀なくされたためだ。「これからどうしていいのか分からないよ」。近くの病院で作業療法士として勤務するジュアン・ジメネズさん(53)はこう話す。ジメネズさんは過去20年以上、このシアーズ店舗で買い物してきたという。「ここは娘の最初の洋服を買った場所なんだ」
シアーズ最後のブラックフライデー、閉店惜しむ声も
「アマゾンがすべてメチャクチャにした」
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