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簡単なメールを読むのに時間がかかったり、逆に資料の内容が頭に入ってこない人は、文章の読み方を知らないだけかもしれない。実は文字情報の把握には「快読」と「精読」という2つのタイプがあり、それぞれメリットデメリットが存在する。効率よく作業をこなす人が行なっている、文章処理術とは?※本稿は、脳科学者の毛内 拡『読書する脳』(SBクリエイティブ)の一部を抜粋・編集したものです。
無意識のうちに
やってしまう飛ばし読み
日常の中で、新聞やネットニュースを見るとき、私たちは見出しや太字のキーワードだけをざっと眺めて、大まかな情報を瞬時に把握することがよくあります。あるいはスーパーのチラシでも、気になる商品の名前や価格だけを素早く見つけたりしますよね。
このように、私たちは普段から無意識のうちに情報を効率的に拾い上げる「飛ばし読み」を行っています。本稿では、このような読み方を「快読」と呼ぶことにしましょう。では、快読という行為は脳の中のどのようなしくみによって可能になるのでしょうか?
以下では、脳科学の視点から、快読のメカニズムとその効果的な活用法について詳しく見ていきます。
「快読」と聞いてパッと思い浮かぶのは、学術研究や教育の文脈で用いられる「Speed reading(速読)」や「Skimming(拾い読み)」という用語ではないでしょうか。
速読の概念は、歴史的に見ると、19世紀末にフランスの眼科医ルイ・エミール・ジャヴァルが、読書中の眼球運動(サッカード)のしくみを発見したことに端を発します。
ジャヴァルの研究は、人間には文章を細かな単語ごとではなく「まとまり(チャンク)」として処理する能力があることを明らかにしました。







