事実、専門家らは、今回の件は「単なる『衛生問題』として片づけてほしくない。根本となる社会の構造上の問題を解決しなければ状況は変わらない」と話す。

 ちなみに、動画が公開された翌日、早くも多くのホテルが清掃のずさんさを認め、従業員の教育を強化するとの声明を発表した。政府関連部門も速やかに動き始めて15日から立ち入り検査に乗り出した。

お金を払っているのに受けるべき
満足なサービスが受けられない

 先日、上海郊外でかつて採石場だった地形を利用し、高さ88メートルの崖に沿って奇抜なホテルが建てられ開業した。

 1泊の最低料金は3394元(約5万5000円)、テーマパークも併設されていると報道された。

 このニュースはタイミングよく、今回の暴露動画と重なったことで、

「外見がいくら豪華で奇抜でも、一番基本のサービスが伴わないと本末転倒だ」
「(このホテルに泊まる際に)バスタオル、コップを持参することがお忘れなく」

 等と、“皮肉の声”がネット上に溢れている。

 今後も中国ではホテルを含むサービス業に対しての不信感が続くだろう。

 相変わらずネット上では、

「五つ星でさえこんな状況だから、何を信じればいいのか」
「まずはお湯を沸かす、そのお湯でコップなど一通り消毒する。そして、枕もタオルも、使い捨てのシーツも持参しよう」

 などの書き込みが多く残されている。

 お金を払っているのに、受けるべき満足なサービスが受けられない。

 むしろ逆に、いろいろと対策で手間をかける事態となり、身も心も落ち着かない……。

 まさにこれは現代の中国の現実であり、社会像であるかもしれない。