大学生になると「入党したほうが良い仕事に就きやすい」という“世俗理論”(Tさん)が台頭してくる。

公務員になる場合は
昇進が早い

「入党のメリットは特に公務員になる場合昇進が早く、キャリアにとっても有利に働くことでしょう」

 中国人民大学で金融学を学び、その後ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの大学院に通い、現在英国某投資会社の香港支店で働く広東省出身の女性(29歳、以下“Zさん”)はこう語る。

 彼女は北京で過ごした学部時代、学生会に入り得意だった文筆作業などを担当していたが、入党しようとは一度も考えなかったという。現在に至るまで“非党員”である。

「体制内部で働かない限り、入党することのメリットは特にないと考えました。デメリットも特にないと思いますが、あえて挙げるならば、自分の自由や権利が常に党とつながっており、時に党の利益や掛け声に合わせて行動しなければならないことです」

 Zさんは卒業後上記のとおり英国の会社に就職し、国際結婚をした。今振り返れば、当時の考えと選択は正しかったといえるのかもしれない。

 実際に、外交部や財政部など政府機関に就職した官僚は、入省時に党員でなかったとしても、その後入党申請するケースがほとんどである。さもなければ“上”に行けないからだ。「政府機関では入党しないことのほうが難しい」(Tさん)。

 では、国有企業はどうであろうか。

 筆者の知り合いの中国中央電視台(CCTV)の経済記者Gさんは党員ではない。

「絶対に入党しなければいけないということでは現段階ではない。これからどうなるかは定かではない」という。

 また、『人民日報』同様、地方の党機関紙である『湖南日報』の中堅幹部(課長級)によれば「我々は党機関紙であるから、入党することが奨励される。しかしこれは絶対的な要求ではない。弊紙では70~80%が党員。幹部には党員比率が高く、記者、特にインターン記者における比率は小さい」とのことである。