安倍訪中時の座談会で
礼儀を欠いていた大学生
2012年の尖閣諸島(中国名は釣魚島)事件以来、こじれていた日中関係は中国の李克強首相の訪日に続いて、10月の安倍晋三首相の中国訪問により、大きく関係改善の方向に動き出した。訪日ビザのさらなる緩和、第三国での日中共同提携、新潟産米の中国輸入の解禁など、安倍首相訪中後の日中間が喜ばしい進展がいくつも見られた。
安倍首相は、訪中時に北京大学を訪問し、大学生と座談会を行った。ニュースとしては日本のメディアではそれほど大きく取り上げられていなかったが、座談会を報じた鳳凰衛星テレビの記事に、私の目を引いた1枚の写真があった。
豪華な会場の真ん中に設けられた主賓席には、安倍首相と大学関係者3人が座り、その両側には大学生らが広げられた翼のように座っていた。主賓席に一番近い2人の女子大生が長いコートを着たままの姿で座っており、厚い防寒服を脱がなかった学生もいた。
私はこの写真を見て、中国版SNS「新浪微博」に次のように書き込んだ。
「北京大学の学生も礼儀を学ぶべきだ。一般常識では客人を訪問するときや会議に参加するときは、会場へ入る前にコートや分厚い上着は脱ぐはずだ。安倍首相の座談会に参加する学生は、きっと選りすぐりの人だろう。しかし基本的な服装の礼儀を分かっていないようだ。誰か北京大学の学生に、この類の常識の補習授業でもしてやったらどうか」