高齢者女性が広場で行う「広場ダンス」は“迷惑行為”とみなされ、トラブルとなるケースが増えてつつあるという Photo:中国のSNSより
高齢者女性が広場で行う「広場ダンス」は“迷惑行為”とみなされ、トラブルとなるケースが増えつつあるという(写真は中国のSNSより)

日本では老人がかつてのように尊敬される存在ではなくなり、むしろワガママでトラブルメーカーやクレーマーとなるような困った高齢者が増えている。実は、少子高齢化が急速に進んでいる中国でも同様のことが起きつつあり、ネット上でもしばしば炎上する騒ぎにもなっている。その社会的背景などについて解説する。(日中福祉プランニング代表 王 青)

高齢者が増える中国で
高齢者の非行・暴走が目立ってきた

 中国では高齢化が急速に進み、65歳以上の人口が1.4億人に達した。高齢者が増えている中、高齢者の数々の「非行」や「暴走」も目にする機会が多くなってきた。

 中国は昔から美徳として受け継がれる「尊老愛幼」という言葉がある。文字通り「高齢者を尊敬し、子どもを愛す」である。

 ところが、最近、尊敬されるはずの高齢者は、そのイメージからどんどん遠ざかっていき、現役世代よりもマナーの悪さ、暴言暴行、迷惑行為、犯罪などが多発しており、世間からひんしゅくを買うことが多くなってきた。これらの高齢者は総じて「トラブルメーカー」になっている。

 実例を挙げれば、枚挙にいとまがない。

 並ぶ列に平気で割り込む。気に食わないと人を罵倒したり、泣きわめいたりする。電車やバスなどで席を譲ってもらえないと、すぐさまキレる。長く生きた分、口の利き方が偉そうであり、立派なクレーマーでもある。

 実際、「当たり屋」をやっている人の多くは高齢者だ。故意に車にぶつかって怪我を装い、金を要求する行為で、中国の全国各地で頻発している。運転手は急いでいることが多く、早く事を終わらせたいために、お金で解決するケースが多い。このため、さらにこうした行為が助長されてしまっているわけだ。

 公共の場所なのに、まるで自宅にいるような傍若無人な振る舞いは挙げればキリがない。