握手をするトランプ大統領と習近平国家主席米中は貿易協議開始という仮初めの妥協をしたものの、最終的な合意の可能性は低い
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 貿易戦争に絡む米国と中国のその場しのぎの妥協の危うさを、金融・資本市場は見抜いているようだ。

 米国の発表によれば、12月1日にアルゼンチン・ブエノスアイレスで開かれたG20サミット(20カ国・地域首脳会議)後の米中首脳会議で、2月末までの90日間を期限として、(1)技術移転の強要、(2)知的財産権の保護強化、(3)非関税障壁、(4)サイバー攻撃、(5)サービス・農業の5分野について協議を開始することで米中は合意した。

 米国は、2019年1月1日から2000億ドル分の中国の輸入品に対する関税を10%から25%に引き上げる予定だったが、協議中は引き上げを猶予する。

 合意直後の3日は、決裂を回避できたことを受けて、主要国の株価は上昇した。リスクオンに傾いたことで、円安も進行した。

 しかし、4日以降、市場は暗転する。4日の日経平均株価は前日比538円71銭安の2万2036円5銭で引け、ニューヨークダウも下落し、2万5027ドル7セントと同799ドル36セント安で取引を終えた。円の対ドルレートも113円台から112円台へと上昇した。