米株価下落と連邦準備制度理事会(FRB)トップの言葉選びのまずさ(または曲解)で、投資家は突如として景気後退と利上げ打ち止めを警戒するようになった。だが、ここで得策なのは経済指標に注目することだろう。データは景気悪化の兆候を示していない。投資家は1カ月前には、FRBが年内あと1回、来年は2〜3回利上げするとみていた。今やフェデラルファンド(FF)金利先物市場が織り込む来年の利上げ回数は1回だ。一方、債券市場によれば、来年リセッション(景気後退)入りする確率は高まっている。状況を正しく把握するには、ちょうどジェローム・パウエルFRB議長と同じように、雇用市場に目をやることだ。雇用の伸びが力強ければインフレリスクが高まり、FRBがインフレ対策を講じる必要が出てくる。7日発表される雇用統計は、FRBは利上げを中止しそうにないという、投資家にとってはありがたくないメッセージになりそうだ。エコノミストは先月の就業者数の伸びが20万人程度だったとみている。
米金利動向の予測、最善の方法とは
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