採用面接では美人やイケメンが得だと言われますが、本当なのでしょうか? 面接官は実は、美醜とは別の基準で「顔採用」を行っているといいます。
イケメンばかりの家系に生まれ、「イケメンの生き方とは?」という疑問に端を発して顔研究の道に進んだ中央大学教授の山口真美さんが、最新刊『損する顔 得する顔』(朝日新聞出版)でも解説した、面接官が無意識に行っている「顔採用」について紹介します。
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顔は経験、すなわちどんな顔を見てきたかに重要な意味があります。
人は慣れた顔を基準として顔を記憶し、さまざまな判断をします。慣れた顔は区別しやすいのです。人の顔認知メカニズムの特徴として、顔を見る基準がその人の経験によって作りだされるのです。
これまで出会った顔を平均化して基準を作り、基準に基づき顔は記憶され、さらに平均的な顔は美しいと評価されるのです。