「どうすれば、一生食える人材になれるのか?」
「このまま、今の会社にいて大丈夫なのか?」
ビジネスパーソンなら一度は頭をよぎるそんな不安に、新刊『転職の思考法』で鮮やかに答えを示した北野唯我氏。もはや、会社は守ってくれない。そんな時代に、私たちはどういう「判断軸」をもって、職業人生をつくっていくべきなのか。
今回は、「誰も教えてくれない転職の作法」を北野氏が解説する。

転職の面接で「最後に何か質問ありますか?」と聞かれたときの「正解」はこの3つだ

面接は「逆質問」で印象が一気に変わる

「では、最後に何か、質問はありますか?」
目の前の面接官は、そう言うと男の方をじっと見つめた。男は事前に準備していたであろう、2、3の質問をした。面接官がそれに答えた。

これは、いわゆる「逆質問」と呼ばれる時間です。逆質問とは、就職活動をしている人が、面接官に対して質問することをいいます。なぜ「逆」なのかというと、普通は面接官→就職希望者へ質問することが多いため、その反対で「逆」と呼ばれているのです。

そして、この逆質問というのは、転職志望者にとって諸刃の刃です。なぜならもし良い質問が出来たとしたら、それこそ「面接官に好印象を与えつつ、とても参考になる情報」を引き出せるためです。

一方で「何も質問しない」あるいは「意図のよくわらない質問」をしてしまうと、面接での評価は一気に下がります。つまり重要な試金石になるわけです。では、

具体的にどんな質問をすればいいのでしょうか?

今回はこの「逆質問」のなかでも「自分がその会社とマッチするか。活躍できるか」を見極めるための3つの質問を紹介します。

転職の面接で「最後に何か質問ありますか?」と聞かれたときの「正解」はこの3つだ北野唯我(きたの・ゆいが)
兵庫県出身。神戸大学経営学部卒。就職氷河期に博報堂へ入社し、経営企画局・経理財務局で勤務。その後、ボストンコンサルティンググループを経て、2016年ハイクラス層を対象にした人材ポータルサイトを運営するワンキャリアに参画、サイトの編集長としてコラム執筆や対談、企業現場の取材を行う。TV番組のほか、日本経済新聞、プレジデントなどのビジネス誌で「職業人生の設計」の専門家としてコメントを寄せる。

中途が転職後すぐ活躍するために実力よりも大切なこと

そもそも、中途の転職では、新卒に比べて「自分が活躍できるイメージがわくか」は極めて重要です。理由はシンプルに「即戦力化」が求められているかです。

当然ですが、中途は、新卒に比べて「即戦力」であることを求められることが多い。しかし、実はこの「即戦力」という言葉ほど難しいことはありません。なぜなら、「入社してすぐ活躍できるかどうか」は単純に能力だけでは決まらないからです。具体的には、働き方が合うかどうか、も極めて重要だったりします。

当然のことを言うな、と思われるかもしれません。

ですが、ここでいう「働き方」は一般的な使われ方とは少し意味が違います。働き方とは、単なる労働時間の話ではなく、むしろ「仕事の進め方」を指します。具体的に企業は、結果を重視するか、それとも過程を重視するか、チームを重視するか、個人を重視するかなどで大きく分かれます。

たとえば、以前外資系のコンサルティングファームからリクルートに転職した方と話した時、その仕事の進め方にビックリしたと言っていました。それは「議事録の取り方」一つにも表れます。

コンサルティングファームでは「ただ単に議事録を取ること」は絶対にやってはいけないことです。話されたことをそのまま文字に残すだけで「付加価値がない」からです。つまり価値を重視するわけです。

一方で、リクルートは違いました。まずはきちんと「記録に残すこと」が求められ、「ありのまま残すこと」が求められたのでした。つまりプロセスを重視するわけです。

この何を重視するのか、が自分に合わないと、働く人はとても強いストレスを感じることになります。現に上の人は「議事録をとっている時間は死にたくなるぐらい辛い」と言っていました。それぐらいストレスなのです。

加えて企業も「その人を評価」ができなくなります。なにせ、いちいち仕事の進め方でつまづくわけなので、特に日系企業では、いくら能力が高くても「あの人はちょっとなぁ……」となりえるわけです。
つまり、活躍しづらい。

上記は一例ですが、このようにそもそも「あなたが活躍できるかどうか」は実は能力と、働き方の二つの側面から見分けないといけません。

あなたが活躍できるかを見極める3つの質問

では、どうすればいいのでしょうか?
ここでは、シンプルに三つの有効な逆質問をお教えします。

1.若いのにとても活躍しているひとはどんな人がいるか。具体的にどんな人がどんな仕事をしているか、教えて頂きたいです
2.自分と同じように中途で入った人で、いまとても活躍しているひとはどんな会社出身で、今どんな仕事をされていますか?
3.(相手も中途だった場合)前職から今の会社に入られて「仕事の進め方」の面で、一番びっくりした、驚いたことは何ですか?

このように、実際に「どんな人が先に入って、活躍しているのか」を聞けば、そこから自分が入ったあとも活躍できるかどうか、をなんとなく想像ができます。これが一つめの方法です。

加えてもう一点オススムなのが、口コミサイトを参考にする方法です。「◯◯(あなたが今受けている企業名)口コミ」で調べてみましょう。そのなかで企業の文化などをまとまって調べれば、自分が活躍できるかどうかをさらに詳しく把握できます。いくつかある中でも、特にvorkersという口コミサイトがオススメです。

中途で面接を受けるならビジネスモデルや事業に関する質問は必須

さて、大元の質問に戻ります。今回のテーマは

「逆質問をどう効果的に行うか」でした。

最後にもう一つアドバイスを共有するとしたら中途面接では「事業やビジネスモデル」に関する質問をするほうがよいです。

実際、私自身が日々中途面接をしていて驚かされるのが、面接者の実に30%近くは「ほとんどちゃんと会社のビジネスについて研究していない」状態で面接を受けてくることです。

ですが、本来、新卒と中途の違いとは「ある程度、ビジネスの本質を理解しているかどうか」にこそあります。具体的にはそれは「何を売り、どれぐらいら儲かっているのかどうか」です。

これを理解して「事業やビジネスモデル」に関して仮説を持って質問するだけで、「ん?こいつは、他と違うな」という印象を残すことができるはずです。具体的には

「御社の主力事業は、XXだと思うのですが、これはビジネスモデルはYYという形であっていますか?今後の伸びしろはどれぐらいあるとお考えですか?」

などが有効でしょう。

さらに詳しく知りたい方はぜひ、本著『転職の思考法』を読んでみてください。これを読めば一発で「自分が転職して活躍できるかどうか」を判断できるはずです。