改正入管法は移民ではないという
安倍晋三首相は、「移民」の受け入れではないと言っているが… 写真:つのだよしお/AFLO

労働者ではなく「移民」として受け入れたい

 外国人労働者を受け入れる枠組みとなる入国管理・難民認定法の改正案が12月8日に成立した。国会審議の過程では政府側に多くの不手際があったし、つたないながらも野党はこれを批判してそれなりの話題にはなったが、与党側が押し切って法案を成立させた。

 審議は率直に言ってかなりお粗末なものだったから、「拙速」「強引」などいくらでも批判は可能だが、現実に法案は成立した。そして、早くも来年の4月から施行される。政府・与党としては、ともかく急ぐ必要があるとの判断を持っていたのだろう。

 しかし、「人手不足なのだから、外国人労働者が必要なのは当然だ」という説は、「議論するまでもなく当然」なのだろうか。

 国民にあっては、一人ひとりが異なる意見を持っていておかしくない。外国人を広く受け入れて日本に定着してもらうといいという意見もあれば、日本には外国人をあまり増やさない方がいいという意見もあるだろう。

 政府は、高齢者や女性も働くことを期待しているのだし、ロボットやAIなどの技術の発達を促したいのではないのか。加えて、インフレ目標達成のためには賃金の上昇が必要だし、賃金上昇への特効薬は低失業率であり、それは企業の側から見ると「人手不足」の状態ではないのか。