開催1年前から売り出し開始!
いま、東京の不動産関係者が注視している工事中のマンションがある。中央区晴海五丁目に建設が進んでいる東京五輪選手村だ。
東京2020オリンピック競技大会は2020年7月24日から8月9日まで、同パラリンピック競技大会は8月25日から9月6日の期間で開催予定となっており、大会期間中、選手村の利用者は約1万8000人となる見込み。簡単な調理設備程度で、各住戸にベッドが複数運び込まれるなど宿舎仕様で利用し、大会終了後にはリフォームされて、分譲もしくは賃貸物件として活用されることになる。
現在、22棟の建物の躯体が立ち上がり、街らしい雰囲気が出てきた。そのうち商業棟1棟と賃貸棟となる4棟を除いた17の板状棟(14~18階建て)と、大会終了後に建設が始まる50階建ての超高層棟2棟が分譲される予定となっている。これら19棟の戸数を合わせると実に4145戸にも及ぶ。
この分譲棟が、大会開催の1年以上も前である19年5月下旬から順次売りに出されるというのだ。リフォーム後の引き渡しとなるので、分譲棟購入者が実際に入居可能となるのは24年3月下旬と、販売開始から入居開始まで最大で5年近くのタイムラグがある。
販売される戸数の多さといい、販売から入居までの期間の長さといい、前代未聞だらけ、異例のプロジェクトといっていい。