中核事業も聖域なく事業再編へ
収益力の底上げに臨む

 海運業界は日用品、工業製品などを運ぶコンテナ船と鉄鉱石、石炭などを運搬する不定期船などが主力事業ですが、過剰投資による船腹過剰からコンテナ、不定期船ともに運賃が大幅に下落。不定期船の運賃指数であるバルチック海運指数は、2007~8年の高値から一時90%以上下落しました。

 これを受けて今年4月、日本郵船、商船三井、川崎汽船の大手3社がコンテナ船事業を本体から切り離して、世界第6位のシェアを持つ「オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)」を設立しました。新会社の立ち上がりは苦戦していますが、中長期的に収益力の底上げに繋がることが期待されます。

 総合重工各社は、かつての主力事業ながら厳しい環境が続いた造船事業について、分社化や他社との提携などによる存続を模索してきましたが、ようやく抜本的な対応に踏み切りました。8月10日、IHIが造船の拠点である愛知工場を完全閉鎖したのです。30万トン級の大型造船所での完全閉鎖は日本で初めてとなります。旧三井造船の造船事業を引き継いだ三井E&S造船は、千葉工場での商船建造を停止、事実上商船建造から撤退します。同様に三菱重工業が長崎工場での建造を半減し、橋梁など土木構造物などにシフトしました。

系列、国境を越えた提携が加速
グーグルなどに対抗可能な日本企業連合が誕生

 自動車業界に変化をもたらしているのはCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)の動きです。これらを巡って技術開発競争や提携の動きなが加速しています。

 10月4日、トヨタ自動車とソフトバンクグループで新しい「モビリティサービス」の構築に向けて戦略的提携に合意し、両社で「モネ・テクノロジーズ」を設立することを発表しました。これにより、グーグルなどの陣営に対抗できる日本企業連合が誕生します。