英与党・保守党の信任投票で党首として信任されたテリーザ・メイ首相は13日、欧州連合(EU)からの離脱協定案の一部緩和を試みるという口約束をEU首脳から得たものの、実質的な譲歩を勝ち取り、英議会を同案支持に傾かせることができそうな兆しはうかがえなかった。それどころかEU首脳はこの日の会議後に、メイ首相は自身がどのような確約を求めているかを明確にしていないと述べた。EUとメイ首相がこれまでに合意した離脱協定案の中で、英議会の反発が最も大きいのはアイルランド国境問題を巡る「バックストップ(安全策)条項」だが、EU首脳はこれを緩和するという法的確約を一切与えなかった。メイ首相は13日、過去48時間で2回目となるブリュッセル訪問で、離脱案に関してEU首脳に譲歩を求めた。EU首脳の協力が得られなければ、信任投票を辛くも乗り切ったメイ首相は再び政治的に苦しい立場に立たされてしまう。
EU首脳、英離脱案の修正求めるメイ首相に冷ややか
アイルランド国境問題で譲歩求める英首相に法的確約を与えず
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