エマニュエル・マクロン氏が2017年の仏大統領選で有力候補に踊り出ると、ロシア政府が背後にあるとみられるマクロン陣営へのハッカー攻撃が相次いだ。フランスの治安当局は目下、反政府デモ「黄色いベスト(ジレ・ジョーヌ)運動」を煽り、偽情報を拡散したとみられるソーシャルメディア上のやり取りに、ロシア政府が関与していなかったのか調査している。ある仏サイバー防衛当局者は「ロシアの関与が疑われる動きが見られる」とし、「影響を精査しているところだ」と話した。ただ、ロシアの関与を巡り、サイバーセキュリティー専門家の意見は分かれている。サイバーセキュリティー会社ニューナレッジ(米テキサス州)のライアン・フォックス氏は、ツイッターやフェイスブック上で、ロシアが管理している可能性が高いアカウント数百件を確認したとし、仏反政府デモ に積極的に関与していると指摘する。