【済州島(韓国)】中国人のトゥー・アイロンさん(55)は中国とラオスを行き来して物品の密輸を行っていた頃、酒やカラオケの席で友人になった朝鮮人のビジネスマンたちの頼み事を引き受けた。それは親類をラオスに密入国させることだった。  「あれは偶然の出会いだった」。トゥーさんはそう話す。「彼らの目的が何かは知らなかった」  北朝鮮からの脱北者の中国出国を初めて手助けしたのは2004年のこと。