中国人のトゥー・アイロンさん(55)は中国とラオスを行き来して物品の密輸を行っていた頃、酒やカラオケの席で友人になった朝鮮人のビジネスマンたちの頼み事を引き受けた。それは親類をラオスに密入国させることだった。「あれは偶然の出会いだった」。トゥーさんはそう話す。「彼らの目的が何かは知らなかった」北朝鮮からの脱北者の中国出国を初めて手助けしたのは2004年のこと。トゥーさんと、後に彼と協力するようになった韓国人の牧師の話によると、その後の10年間に約500人の脱北者を手助けした。外交上の問題をはらむトゥーさんの立場は今、宙に浮いた状況にある。脱北者に手を貸した罪で中国では2度収監された。2016年には韓国で亡命を申請したが、却下されたため異議を申し立てた。最終判断が21日にも下される予定だ。
脱北者支援の中国人、韓国亡命は認められるか
中国で2度収監され、韓国では亡命申請を却下されて異議を申し立てているトゥーさん
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