週刊ダイヤモンド2月2日号の第一特集は「サブスク革命 定額課金の衝撃」。継続的に顧客に課金し、商品やサービスを利用してもらうサブスクリプション型のビジネスモデルの最前線をレポートした。コミックアプリ「少年ジャンプ+」や恋活・婚活アプリ「Omiai」など、6000ものサービスを裏から支えるアプリマーケティングのリプロ。急拡大しているサブスクビジネスでは、「アプリマーケティングが必須になる」と強調する平田祐介代表に、サブスクとアプリマーケティングの関係について聞いた。(聞き手/「週刊ダイヤモンド」編集部 山本 輝)
――現在、あらゆる産業で継続課金のサブスクリプションサービスが流行しています。この状況をどう見ていますか。
初期のサブスクは、私の理解で言うと、基本的に売った後に“使っていることがばれないようにすること”がビジネスの根幹でした。
例えば、携帯キャリアの店頭では「このオプションとあのオプションと……とりあえず入っておけば安くなりますよ」とか「最初の3ヵ月は無料ですから」とか言われるわけです。一見お得に感じますが、これって4ヵ月目からは料金が発生しますよね。そういう「解約し忘れ」層を増やして売り上げのかさを増やしていたのが昔のビジネスです。
ところが、いまのサブスクは真逆です。売り切り型から継続課金、所有から利用という流れの中で、顧客とのリレショーンシップを中長期的にどう構築するかがキーポイントになりました。
サービスの本当の価値を届けて、顧客が何に困っているかを判断しながら追加的にサポートを入れる。
つまり、以前のサブスクが“顧客を無視する”ものなら、今のサブスクはあくまでスタート地点として、顧客とコミュニケーションをする時代です。初期型のサブスクでコミュニケーションを取ろうものなら、「あ、これ使ってない」ってばれて解約されますから。