東大生の本の「使い方」Photo:PIXTA

今回も、著書『東大生の本の「使い方」』を上梓した、元東大生協書籍部主任の重松理恵さんが、東大生の読書の実態を紹介していく。今回取り上げるのは、東大生は本を買う際に、実は「4つの目的」で選んでいるという重松さんの発見について。東大生協で売れるベストセラーの多くは、その4つの目的のどれかを満たしているのだという。

東大生の読書はアグレッシブ、
知識や情報を貪欲に吸収

 東大生は読書量が多いだけではありません。あらゆるテーマの本を読んでいるのも特徴の一つです。

 本好きというと、どういうイメージを持っているでしょうか? 以前の私は、小説をたくさん読む文学好きや、時代小説や歴史書を読む歴史好きというイメージがありました。

 なぜなら、私自身が文学部出身ということもあり、大学時代は文学や歴史、哲学が好きな人が身近にたくさんいたからです。「本好きは趣味的に読書を楽しむ文系タイプ」という印象を持っていたのです。

 しかし、東大生の本への接し方は、そのイメージとはまったく別次元のものでした。特定のジャンルだけでなく、さまざまなテーマの本を読むことで、多くの知識や情報を吸収しようというアグレッシブな姿勢を持っているのです。