今年の国際家電見本市「CES」で筆者が目にした中で最もエキサイティングなことの1つは、男性がテレビを壁に設置する様子だった。それはテレビというよりも写真を壁に掛けているようだった。男性は四角いタイルの山から1枚をつかんで壁に当て、ネジで固定した。次の瞬間、その表面に映像が浮かび上がった。さらにもう1枚設置するとその映像が拡大した。タイルを1枚ずつ設置することで、最終的にテレビが完成した。実にわくわくする光景だった。これはサムスン電子の新しいモジュール(組み立て)式テレビの試作品だ。同社がCESで展示したテレビには雑誌の表紙ほどの小型の製品もあれば、「ザ・ウォール」という製品名にふさわしい219インチの特大サイズのものもあった。同社が狙いとするのは、レゴブロックのようにテレビを組み立てられるようにすることで、各顧客が自分に合った大きさと形を持った独自のテレビを選べるようにすることだ。