――それも月額6800円で借りられるのですか。

 はい。サブスクリプション事業の成功の秘訣は、料金体系をシンプルにすることだと思います。うまくいかないケースの多くは、通常コースのほかにプレミアムコースなど、いくつもの料金プランを設けて複雑にしてしまっている。

――カバンのサブスクリプション・ビジネスって、御社以外もあるのですか。

 はい。当社と似たようなサービスを始めた企業はいくつかあります。

――それらの企業と比べて、ラクサスの特徴はどういう点にあるのですか。

 データドリブンであることです。

 社名がラクサス・テクノロジーズであることに象徴されますが、当社はテック色の強い会社だと思います。GPSでユーザーの行動を把握するなど、様々な顧客データをもとに、AIなどのテクノロジーを活用して、ユーザー個々人が何を欲しがっているかなどの分析をし、ユーザーの利便性の向上を図っています。

テクノロジー活用しユーザーの傾向把握

 一例を挙げると、AI分析などにより、「MiuMiu(ミュウミュウ)とBALENCIAGA(バレンシアガ)を借りる人はPRADAを借りる」という傾向がわかります。また、「CHANEL(シャネル)が嫌いな人、全く借りない人の多くは、GUCCI(グッチ) が好き」という傾向もあります。こうした分析結果をもとに各ユーザーのレンタルニーズが高い商品を提案することが可能となります。

――顧客データの取得はどのように行っているのですか。

 貸し出すカバンのすべてにRFID (radio frequency identification)タグが埋め込まれており、インターネットに繋がっています。それゆえ、万が一、カバンが盗難にあってもどこにあるかがすぐに分かるのです。

――位置情報まで把握できるわけですね。

 ええ。例えば、ユーザーが朝何時から行動を始めて、電車でどの駅に行き、どこで食事をして、どのブティックに行ったかなどを把握することが可能です。

 そうしたデータから、「CHANELが好きな人はBデパートは好きだけど、Aデパートには行かない」といった傾向もわかります。