中国遼寧省大連市の中級人民法院(地裁)は、麻薬密輸罪に問われたカナダ人のロバート・シャレンバーグ被告に対し、死刑判決を言い渡した。米国の要請でカナダ当局が華為技術(ファーウェイ)最高財務責任者(CFO)を逮捕した件を巡り、釈放するようカナダ側に圧力をかける狙いがあるとみられている。シュレンバーグ被告は約4年前に逮捕され、昨年暮れの一審判決で15年の禁錮刑を言い渡されていた。被告は罪を否定している。再審の審理が行われたのは1日だけで、被告は国際麻薬密輸組織への関与した罪で有罪となった。上級裁判所は約3週間前に、被告の上訴を棄却した上で、再審を命じていた。中国の法律の専門家は再審などのプロセスは、異例のスピードだと指摘。米当局からファーウェイ幹部の身柄引き渡しを求められているカナダ当局に対して、圧力をかける狙いがあるとの見方を示している。