• 規制当局の厳しい目

 規制当局は既に、手数料に関して取引所に厳しい態度を示している。証券取引委員会(SEC)は昨年、取引所に400件以上もの手数料の値上げの正当性を説明するよう求め、遡及(そきゅう)的に市場データと接続手数料値上げの差し止めも行った。さらに、取引所によるブローカーへのインセンティブ制度に制限を設けるプログラムも試験的に実施している。

 一方、MEMXが取引所として認可されれば、市場データの流れを監督する自主規制委員会で議決権を得ることになる。「既存の取引所がどこで幾ら儲けを得ているか、詳細が分かるだろう。その情報を利用して取引所に圧力をかけることが可能になる」と、バイサイドの非営利業界団体であるヘルシー・マーケッツで・エグゼクティブ・ディレクターを務めるタイラー・ジラシュ氏は述べる。営利企業として利益を上げるという観点からは矛盾するが、MEMXは委員の座を利用して市場データ価格を下げ、投資家にかかる手数料の引き下げあるいは撤廃を求めることができるのだ。

 ブローカーやトレーダーにとっては、MEMXを通して問題が起こっている現場に潜入することが可能になるかもしれない。一方、取引所は侵入者を歓迎しないだろう。だが故カーネギー氏がこの事態を見れば、喜ぶことだろう。

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