「キャリアが停滞しない人」の特徴とは?
同じ仕事を何年も続け、専門性は高まった。しかし、ふと、「このままでいいのだろうか?」と迷うことはないだろうか。長い人生、停滞することなく、いつまでも前進し続けるためにはどうすればいいのだろうか?
そのためにできることを教えてくれるのが、書籍『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』(ダイヤモンド社)だ。著書累計130万部を突破した「働き方」の専門家・越川慎司氏が、9年間、総額1億円超をかけて、17万人以上の人事評価と行動データを徹底分析。高い評価を得て、抜擢され続けている人たちの共通点を導き出した。本書の発売を記念して、内容の一部を抜粋して特別に紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・石井一穂)

40代で「人生が停滞しない人」の共通点・ベスト1Photo: Adobe Stock

停滞しない人は、「世界」を広げていく

 若い頃ほど、目の前の仕事を覚えることに必死になる。
 自分の専門性を高めたい。
 早く一人前だと思われたい。
「仕事ができる人だ」と認められたい。

 だから、人は無意識のうちに「自分の部署」「自分の仕事」を基準に生き始める。多くの人は人生の貴重な時間を、「今いる狭い世界」の中だけで頑張ることに使ってしまう。

 だが、ここに大きな落とし穴がある。

 どれだけ仕事を極めても、その部署の価値観しか知らなければ視野は狭くなる。どれだけ成果を出しても、組織全体を動かす視点がなければ評価は頭打ちになる。

 だから、人生が停滞しない人ほど、じつは「ひとつの世界の常識」に閉じこもらない。ひとつの専門性だけでなく、他部署や他領域の経験を取り入れることで、視野を広げているのだ。

 その結果、時代の変化に振り回されず、組織の枠を超えた大きな仕事ができるようになる。

活躍し続ける人の97%が「他部署の仕事」を経験している

 実際の大規模調査の結果も、同様だ。

 評価され、抜擢され続けている人たちは、積極的に他部署の仕事を経験し、「ひとつの専門性」に引きこもることを避けている。

 7,865人のキャリアデータを分析したところ、期待されている人たちの97%が他部署や他領域の業務に関わった経験がありました。これは一般社員における比率の2.6倍です。
 縦の専門性だけに閉じこもると、気づかないうちに自分の常識の外に出られなくなっていることがあります。
 この視野の狭さは、出世や昇進スピードの差を生む要因のひとつになります。
 一方で期待されている人たちは、社内副業制度や兼務制度を活用して、縦の専門性を深めながら、横のキャリアも積んでいたのです。

――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より

 人生が停滞しない人は、自分のいる部署の仕事を極めた人ではない。社内副業や他部署のプロジェクトに自ら手を伸ばし、視野を広げられた人だ。

 同じ場所に居続ければ、視野は狭くなる一方である。ひとつの部署の価値観しか知らなければ、他部署と「橋を架ける」ような全体最適な判断はできない。

 だからこそ40歳を過ぎたら、「今の仕事の深さ」だけでなく、「他領域への広さ」を意識したい。その小さな意識の切り替えが、人生後半のキャリアと幸福度を大きく左右するのである。

(本稿は、書籍『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』の一部を引用したオリジナル記事です)