他のレジェンドは指導者の道へ
カズが現役を続ける理由とは

 レジェンドと呼ばれる選手たちが、このオフに相次いでスパイクを脱いだ。4大会連続でワールドカップ代表に名前を連ねた43歳のGK川口能活は「選手としてではなく、違った形で日本サッカー界に貢献したい」と余力を残していることを明かした上で、指導者の道を歩むことを選んだ。

 昨年12月に行われた川口の引退セレモニーへサプライズで駆けつけた、盟友である42歳のGK楢崎正剛も「気持ちが切れたら続けるべきではない」と、年が明けてすぐに引退を発表した。くしくも同じ日にはDF中澤佑二も、以前からひとつの区切りと定めていた40歳で現役へ別れを告げた。

 常勝軍団・鹿島アントラーズの象徴だった、39歳のMF小笠原満男も「ピッチ上でチームを勝たせることができなくなった」と役割が終わったことを理由に引退した。それぞれが明確な理由を抱きながら、次なるステージへと胸を張って進む。そして、少なからず批判がある中で、カズにも現役を続ける理由がある。

「サッカーが好きだ、ということに尽きると思う。子どもの頃からサッカーしか知らないし、だからこそサッカーには感謝している。サッカーに対して失礼のないように常に全力を尽くして、体と情熱が続く限りはやりたい」

 永遠のサッカー小僧による、サッカーに対する恩返しとでも表現すればいいだろうか。崇高なる思いが投影されたようなエピソードがこのオフにあったと、昨年末のトークショーでカズ自身が明かしている。

「シーズンオフに入った瞬間は、いつも『ちょっとは休めるかな』と思うんですけど……2日くらい経つと『休みすぎかな』と思い始めて、3日目には走るとか、筋トレとかをやっている。体を休めることも大事ですけど、どうしても頭の方がそう考えてしまうんです」

 2019シーズンの開幕は2月24日、敵地でV・ファーレン長崎と対戦することがJリーグから発表されている。その2日後に、永遠のレジェンドは52回目の誕生日を迎える。(文中一部敬称略)