藤江直人
「絶対に日本へ行かない!」バルサ戦中止危機を36時間で覆した、楽天・三木谷会長の“驚きの交渉術”とは?
2年ぶりに来日したスペインの名門バルセロナが、J1王者ヴィッセル神戸に3-1で快勝した7月27日の国際親善試合は、開催直前の同24日に中止の危機に直面していた。わずか36時間でトラブルの原因となっていた未払い金問題を解決。人脈をフルに駆使して来日へ難色を示していたバロセロナを説得し、一度キャンセルされたチャーター便を手配した神戸の会長で、親会社・楽天グループの三木谷浩史会長兼社長が水面下で発揮した、ビジネスマンとしての豪腕ぶりを振り返った。

佐野海舟の日本代表復帰に賛否両論、森保監督の思いを胸に目指すべき“ゴール”とは
一人の選手を巡って、サッカーの日本代表が大きく揺れた。不同意性交容疑で昨年7月に逮捕され、同8月に不起訴処分になった後は招集されていなかった佐野海舟が先の6月シリーズで復帰すると、SNS上を中心に賛否両論が沸きあがった。昨夏から活躍の舞台を移したドイツの地で、突出した数字を次々とマーク。来年夏にアメリカ、カナダ、メキシコで共催される次回ワールドカップでも戦力として期待される、24歳のボランチを巡る是非をあらためて考えてみた

「長友佑都は日本代表に必要か?」批判されても森保監督が招集をやめない2つの理由
2026年6月からアメリカ、カナダ、メキシコの3カ国で共同開催されるサッカーのワールドカップ出場を決めている日本代表で、前人未到の5大会連続出場を目指すDF長友佑都(FC東京)がさまざまな意味で注目を集めている。2024年3月に代表への復帰を果たしながら、ここまで試合出場はなし。それどころかベンチにも入れず、スタンドでの応援を余儀なくされてきた大ベテランは、森保一監督から戦力としてカウントされているのか。9月には39歳になる長友を巡る是非を追った。

オリンピック男子サッカー出場国が16→12に削減、IOCとFIFAの“暗闘”からひもとく衝撃の理由とは
オリンピックの男子サッカー出場国数が、現状の「16」から「12」へ大幅に削減された。国際オリンピック委員会(IOC)が女子サッカー出場国数と入れ替えた背景には、国際サッカー連盟(FIFA)の提案があったというから驚きだ。そもそも人気種目でもある男子サッカーは、なぜオリンピック競技で唯一、23歳以下という年齢制限が設けられているのか。男子サッカーを巡ってIOCとFIFAが繰り広げてきた暗闘の歴史をひもときながら、日本サッカー界が取るべき道を探った。

「W杯優勝」は実現する?“世界最速&史上最速”出場決定!サッカー日本代表が抱える「ポジティブな課題」とは
サッカーの日本代表が8大会連続8度目のワールドカップ出場を決めた。来年夏に開催される4年に一度の大舞台へ、予選なしで出場できる開催国のアメリカ、カナダ、メキシコを除けば世界最速であり、アジア最終予選を3試合残しての出場権獲得は日本サッカー史上で最速だった。これまでの最高位だったベスト16のはるか先、ワールドカップ優勝を目標に掲げる森保ジャパンへ、メディアを介して何度も喧伝された「最速」の二文字は、実際にどのような価値をもたらすのか。

三笘薫が141億円の巨額オファーを拒否!カネより優先した「野心」とは?
サッカーのイングランド・プレミアリーグを代表するウイングとして活躍している三笘薫が、サウジアラビアのクラブから巨額オファーを提示されながら断りを入れた決断が、世界中を驚かせたのは記憶に新しい。日本代表でも中心を担う27歳は、現状の4倍近くにはね上がる金銭的な条件を含めてなぜ一顧だにしなかったのか。世界中の有力選手へ札束攻勢を仕掛け、自国リーグへ招き入れ続けるサウジアラビアサッカー界の目論みとともに、三笘を巡る動きやその胸中を追った。

「俺の前から消えろ」…サッカーJ1福岡で「過去にパワハラ」人物が新監督就任の波紋
このオフに激震に見舞われたサッカークラブとして、J1のアビスパ福岡が挙げられる。新監督として招聘した金明輝(キム・ミョンヒ)氏のパワーハラスメント歴を巡り、最大のサポーター団体が緊急声明で人事の再考を求め、選定プロセスがクラブの基本理念に反しているとして主要スポンサーが契約の新規更新を見送った。セカンドチャンスを与えるべきなのか。それとも、過去の過ちを引き続き問題視すべきなのか。サッカーを含めたスポーツ界で前例のない騒動をあらためて追った。

レッドブルがJ3大宮アルディージャ買収のなぜ、黒船との「前代未聞タッグ」が日本サッカーに迫る変革とは
サッカーJリーグのクラブ経営が、新たなフェーズを迎えた。J3リーグを戦っている大宮アルディージャの運営会社が発行する全株式を、オーストリアに本社を置くエナジードリンクの最大手レッドブル社が取得。32年目を迎えているJリーグの歴史で外資系企業が初めて単独オーナーにつき、10月1日から新体制をスタートさせた。前代未聞のタッグは日本サッカーにどんな変革を迫るのか。

57歳キングカズ、前所属先で「9試合0得点」でも現役続行のワケ…裏で支える「2人のキーパーソン」とは?
57歳の現役最年長選手、キングカズこと三浦知良が7月から、新天地のアトレチコ鈴鹿での挑戦をスタートさせている。ポルトガル2部クラブでプレーした約1年半で、出場わずか9試合で無得点だった元日本代表FWのもとには、なぜ新たなオファーが届くのか。J1から数えて“J4”にあたる日本フットボールリーグ(JFL)を戦う鈴鹿で、カズが現役を続けられる理由を探っていく。

「ブンデスリーガの代わりに刑務所?」サッカー佐野海舟容疑者、ドイツでの報道ぶりとは?
サッカー・森保ジャパンに名を連ね、名門・鹿島アントラーズからドイツ・ブンデスリーガ1部のマインツへの移籍が決まったばかりの佐野海舟選手が、女性への不同意性交容疑で逮捕された。この一件は、日本とドイツに大きな衝撃を与えた。日本はもちろんのこと、マインツは地元メディアも含めて大混乱に陥っている。佐野選手は一時、警察の取り調べに対して容疑を認めているとも報じられたが、逮捕報道の翌日に当たる7月18日以降は情報が途絶えている。将来を嘱望された23歳の今後はどうなるのか。

「元・青森山田」異色監督の指揮でJ2→J1首位!町田ゼルビア「我々が正義」発言がネットで炎上したワケ
クラブ史上初めてJ2から昇格したばかりのFC町田ゼルビアが、シーズンの半分を終えたJ1戦線を堂々の首位で折り返した。開幕前の下馬評を完全に覆す快進撃の立役者は、同チームの指揮官だ。高校サッカー界の強豪、青森山田から異例の転身を遂げた黒田剛監督である。しかし、町田を率いて2シーズン目の黒田監督は今年6月、突如としてサッカーファンから激しいバッシングを浴びた。一体、町田ゼルビアと黒田監督に何があったのか――。

サッカー北朝鮮のドタキャン騒動、関係者がウワサする「とんでもない言い訳」とは?
サッカー日本代表と、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)代表とのW杯アジア2次予選第4戦が直前で中止になった。北朝鮮側が首都・平壌での日本代表戦を「ドタキャン」したためだ。中立地での開催や日程変更などの代替案も見送られるという、前代未聞のドタバタ劇はなぜ起こったのか。関係者のなかでうわさされる、北朝鮮側の「とんでもない言い訳」とは――。

なでしこに敗れた北朝鮮監督「号泣会見」の裏事情、引き金となった韓国人記者の“禁句”とは?
なでしこジャパンが2月28日、死闘の末に北朝鮮代表を2-1で撃破。今夏のパリ五輪出場を決めた。一方、3大会ぶりの五輪出場を逃した北朝鮮代表のリ・ユイル監督は、試合後の記者会見で嗚咽しながら涙を流し、日本でも大きく報じられた。リ監督の涙の裏には、単なる「敗戦の悔しさ」だけではない、やむを得ない事情があったと見受けられる。その背景にある「韓国メディアとのトラブル」を、現場に立ち会った筆者がレポートする。

日本代表・森保監督の続投「鶴の一声で即決」の違和感…“電撃解任”韓国との対比で考える
ともに優勝を目指して臨んだ2024年のアジア杯・カタール大会で、日本代表と韓国代表はいずれも道半ばで姿を消した。準決勝敗退を喫した韓国では、2026年夏まで契約を結んでいたドイツ出身のユルゲン・クリンスマン監督が電撃解任された。一方、韓国よりも早い準々決勝でイラン代表に逆転負けを喫した日本の森保一監督は、その手腕を問題視されないまま続投している。大会後に対照的な動きを見せる両国の違いを追った。

伊東純也がフランスで「干されなかった」3つの理由、性加害疑惑めぐりアジアカップと明暗
女性への性加害疑惑で刑事告訴されたFW伊東純也が、アジアカップ・カタール大会を戦っていた森保ジャパンを途中離脱させられ、ファン・サポーターを騒然とさせたのは記憶に新しい。さらに驚かされたのは、所属するフランス1部リーグのスタッド・ランスに復帰した直後の伊東が、2月11日の試合で先発フル出場したことだ。渦中の伊東は、なぜ所属クラブで「干されなかった」のか。日本サッカー協会と所属クラブが見せた、対応の違いを追った。

「注文の多い本田圭佑」は選手に戻れる?意味のわからん指導者・戦術NG、1年同じチームは嫌…
南アフリカ、ブラジル、ロシアと3度のW杯に出場し、全ての大会でゴールとアシストをマークした37歳の本田圭佑が新たな野望を抱いている。無所属となって2年以上が経過している状況ながら、2024年中に「選手」として復帰すると明言したのだ。ただし、移籍先に求める条件としては「JリーグNG」「ワンシーズン通してプレーしない」など多岐にわたる項目を掲げた。実績は超一流ながら、新天地への“要求”も多い元日本代表のカリスマを必要とするクラブは現れるのか。

サッカー日本代表が史上初の元日決戦!「三笘・久保が不在」でもタイ戦を見るべき理由【放送局・開始時間も解説】
サッカー日本代表が2024年1月1日、タイ代表との国際親善試合に臨む。史上初の「元日決戦」に招集された24人には、三笘薫・久保建英・遠藤航といった、欧州で活躍する常連組が含まれない。年末年始に所属クラブのリーグ戦があるためで、さらに三笘は負傷中でもある。だが「主力がいないから代表戦を見ない」と割り切ってしまうのは惜しい。国際経験が浅い選手も実力者ぞろいで、タイ戦は一見の価値アリだ。約35年にわたってサッカーを取材し、1993年の「ドーハの悲劇」を現地の記者席で目撃した筆者が、タイ戦の見どころを語り尽くす。

J1神戸が「イニエスタ退団後」に初優勝の皮肉、大金投じた楽天・三木谷オーナーの功罪
ヴィッセル神戸が悲願のJ1リーグ初優勝を果たした。その立役者といえるのが、オーナーである楽天グループの三木谷浩史会長兼社長だ。三木谷氏は神戸をクラブ消滅の危機から救い、2018年には元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタを獲得。日本サッカー界を驚かせてきた。だが結果的に、今シーズンの躍進を支えた「勝つための戦術」は、三木谷氏が掲げてきた「バルセロナ化」とは対極に位置していた。三木谷氏によるチーム運営の“功罪”に迫る。

アビスパ福岡を初タイトルに導いた長谷部監督の手腕…エースが「心をつかまれた」瞬間とは?
かつてJ2とJ1を行き来していたアビスパ福岡。昇降格を繰り返す「エレベータークラブ」だった同チームが、今ではすっかりJ1に定着した。それどころか、2023年の「YBCルヴァンカップ」では強豪・浦和レッズを撃破し、Jリーグ参入28年目にして初タイトルを獲得した。その立役者といえるのが長谷部茂利監督である。J1屈指の人気クラブ・ガンバ大阪に誘われたエースストライカーに「おめでとう」と言葉をかけるなど、器の大きなマネジメントを展開する同監督の手腕に迫る。

常勝軍団のはずが…元代表・柴崎岳がケガで離脱、5年連続「無冠」鹿島アントラーズの過酷な現実
常勝軍団・鹿島アントラーズがもがき苦しんでいる。ヴィッセル神戸戦で敗れてリーグ戦優勝の可能性が消滅し、2018シーズンを最後に5年連続「無冠」が確定した。タイトル奪回を掲げて約6年半ぶりに復帰した元日本代表MF柴崎岳も、状況を変えられないまま負傷離脱した。ヨーロッパからの復帰組が増えた鹿島が直面するチーム作りの難しさを、「柴崎の言葉」と「鹿島の歴史」の両面から探る。
