2018年の米中間選挙で勝利した民主党はいま、2020年大統領選挙の候補者選びの初期段階にある。そうした中、一つの論調が定着しつつある。民主党支持の要となる有権者は、若く、リベラルで、反体制的な人々だというものだ。端的に言えば、下院議員のアレクサンドリア・オカシオコルテス氏が体現するものだ。29歳の活動家であるオカシオコルテス氏は、これまでで最も若い女性連邦議員であり、民主党を左に押しつつあるように見える。この論調には一つの問題点がある。昨年の選挙で実際に民主党に成功をもたらし、次の大統領選で結果を左右するかもしれない有権者のことをほとんど分かっていないという点だ。この認識と現実のずれは、民主党が下院で新たに支配権を握りワシントンでの統治力の一部を手にした現在、民主党の行動に影響を及ぼすという点で重要だ。また、次の大統領選の候補者選びに関わる民主党の初期判断に影響するという点でも重要だ。そしてこれは特に、2020年に向けた舞台にまだ登場していない人物の中で党内随一の大物であるジョー・バイデン前副大統領への見方に影響する。