慌てなくていい。ひどい決算シーズンにはならないだろう。少なくとも今回は。米企業の2018年10-12月期(第4四半期)決算の発表が始まりつつあり、当然ながら投資家は心配している。利益圧迫を予想する根拠は多い。例えばドル高と多くの他国経済の低迷だ。それから米中貿易摩擦やホワイトハウスが鉄鋼などに課した関税の影響。失業率の低下や賃金上昇がもたらす労働コスト上昇もある。また、アップルが今月、中国での販売減速を理由に業績見通しの下方修正を発表した。同社が従来予想を満たせないとすれば、誰が満たせるのか。だがこうした懸念は全て――おそらく過度に――業績予想に反映されている。S&P500種指数構成企業の10-12月期の1株利益は、リフィニティブが期初にまとめたアナリスト予想によると、前年同期から20.1%増加するとみられていた。これがその後14%に縮小している。かなりの下方修正だ。増益率のうち8ポイント前後が法人税減税の効果とみられることを踏まえると、なおさらである。
米企業決算、まだ心配しなくていい
今シーズンは市場予想を大きく上回る公算
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