牛窪恵氏うしくぼ・めぐみ/日本大学芸術学部映画学科卒業後、大手出版社を経て、2001年マーケティング会社「インフィニティ」設立。テレビ出演、著書多数。近著『「おひとりウーマン」消費!』(毎日新聞出版)。

――2019年はいよいよ消費税が10%へと引き上げられる予定です。この影響をどう見ますか。

 10%と切りがいい数字なので、やはり、これまでと比べて“値上がり感”は大きい。価格表示の方法にもよりますが、多少冷え込むのはやむを得ないでしょうね。

 しかし19年は元号が変わりますし、五輪を翌年に控えているとあって、各社お祭りムードを演出しつつ、消費を喚起する仕掛けをしてくるでしょう。

 消費者側にも、“メリハリ消費”(本当に価値あるものにはおカネを掛けるが、それ以外では節約する)がこれだけ定着し、節約疲れも見えますから、消費増税による落ち込みはそこまで大きくはないのでは、と予想しています。

――消費増税前の駆け込み需要は見込めるでしょうか。

 軽減税率が適用される商品もありますし、土地には消費税がかからない。不動産関連は五輪後まで待つ向きが主流のようです。

 また、家電は日頃から大幅値引きが盛んで、目玉は4KテレビとAIスピーカー程度。前回14年の消費増税前ほどの駆け込み需要は起こらないと思います。

――改元による影響は。

 改元は、消費増税と並んで、間違いなく19年における消費トレンドのキーワードです。まず、4~5月のゴールデンウイーク(GW)が、改元に伴い10連休になりそうなので、すでに旅行業界ではGWの海外旅行や、“平成最後のツアー”と銘打った商品の予約が伸びているとのことです。