『週刊ダイヤモンド』2月2日号の第1特集は「トヨタ・パナ・ソニーも参戦 サブスク革命」です。いま世界中で「サブスクリプション」なるビジネスモデルが大流行しています。日本でもその流れが押し寄せており、“高級フレンチ料理食べ放題”という一風変わったサブスクリプションまで登場しています。経営が成り立つのかと不思議に思いますが、実は他のサブスクにはない特徴がビジネスの根幹にあることがわかってきました。(本記事は特集からの抜粋です)
入り口で求められる指紋認証。扉の先には、夜な夜な集うIT企業の社長や若手経営者たち。
東京・六本木の路地裏に、そんな“秘密の社交クラブ”を思わせるようなフレンチ料理店がある。しかも、ただのフレンチではない。何と“月額3万円で高級料理が食べ放題”という店なのだ。
その名は「Provision(プロヴィジョン)」。そのキャッチーな触れ込みで、いまやメディアから引っ張りだこだ。
高級フレンチ食べ放題と聞くと、元を取らないと負けた気になる庶民派の本誌記者としては、大赤字になってしまうのではないかと不安になる。ところが、この店がいま実に好調だというのだ。
なぜか。その理由は単純で、ターゲットを「富裕層」に絞っているからだ。