中国の電子商取引大手アリババグループの決算は数年ぶりの小幅な成長にとどまった。中国景気が減速する中、成長の勢いを取り戻すのは難しくなっている。2018年10-12月期決算は中核事業のネット通販関連売上高が前年同期比27%増と、3年ぶりの小幅な伸びとなった。ニューヨークに上場している同社の時価総額は4030億ドル(約44兆円)。通販サイト「淘宝網(タオバオ)」や「天猫(Tモール)」を運営する中核事業は、つい最近の17年7-9月期まで増収率が50%を超えていた。一方、同社全体の売上高は41%増と伸びが加速。買収効果に加え、スーパーマーケットや食料品宅配への新たな投資が主な押し上げ要因となった。ただ、これらの事業は収益性がかなり低く、アリババの10-12月期営業利益は前年同期比わずか3%増にとどまった。