![オッサンはなぜ劣化して社会問題になっているのか?](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/4/b/650/img_4b1818180bf1506ad6bb9821c8bd3b8a52367.jpg)
レビュー
![『劣化するオッサン社会の処方箋 なぜ一流は三流に牛耳られるのか』書影](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/4/c/250/img_4c986bdb521ebc24179e3fd3e9bfde6216224.jpg)
ここ最近の不祥事のほとんどは、いわゆる「いい年をしたオッサン」が引き起こしたものだ。電車や病院などの公共の場で暴れたり騒いだりするオッサンも、残念ながら増えている。本来は成熟した大人であるはずのオッサンが、なぜ劣化して社会問題になっているのか?――本書『劣化するオッサン社会の処方箋 なぜ一流は三流に牛耳られるのか』はこうした問題提起から始まる。
劣化して社会の害悪となってしまった「オッサン」が量産される構造的な問題について、数々のベストセラーを生み出してきた山口周氏は、人文科学的な知見をもとにその原因を分析し、解決策としての処方箋を提示する。なおここでいう「オッサン」とは、いわゆる「オジサン」と呼ばれる世代の人たち全員を指しているわけではない。古い価値観に凝り固まって、過去の成功体験に拘泥し、謙虚さや学ぶ姿勢を失ってしまった人たちこそが「オッサン」なのだという。