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「デジタルへの意識を変える」を
組織的に成し遂げる最善の方法

内山悟志[ITR会長/エグゼクティブ・アナリスト]
【第89回】 2019年2月15日
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DXに向けた企業の意識

 DXに注目し、何らか取組みを開始してする企業が増えているが、まだ初期段階であり、企業全体に浸透しているとはいい難い。ITRが国内企業の非IT部門に所属する役職者(有効回答:665件)に対して実施したデジタル活用に関するアンケート調査によれば、「ITやデジタル技術を活用した業務やビジネスの変革」について、「重要」と認識している回答者の割合は8割以上に達したものの、「全社レベルで取り組むべき最重要事項」とした割合は10%強にとどまった(図1)

 一方で「重要だが、自社においては効果が限定的だと思う」とした割合が30%を上回っており、DXを否定こそしないまでもその効果に懐疑的な人が多いことが明らかとなった。

出典:ITR(2017年11月調査、国内企業の非IT部門に所属する665名)

 国内企業では、デジタル技術を活用したイノベーションの重要性がようやく意識され始めたとはいえ、企業内に十分浸透しているとはいえない状況といえる。グローバルな競争に晒されていなかったり、具体的なデジタルディスラプターが明確に表れていなかったりという業界では、あまり切迫感がないのかもしれない。

 この調査結果と日々寄せられる相談内容を鑑みると、デジタル変革が必要であることはある程度認識されたものの、経営者や現場スタッフを含む会社全体にまでは浸透しておらず、組織、プロセス、企業文化・風土の変革を含めて、企業そのもの大きく転換させるというところまでは意識レベルは到達していない。

次のページ>> DXへの成熟度とは
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内山悟志[ITR会長/エグゼクティブ・アナリスト]

うちやま・さとし/大手外資系企業の情報システム部門などを経て、1989年からデータクエスト・ジャパンでIT分野のシニア・アナリストととして国内外の主要ベンダーの戦略策定に参画。1994年に情報技術研究所(現アイ・ティ・アール)を設立し、代表取締役に就任。2019年2月より現職。


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日々進化するIT技術をどうやって経営にいかしていくか。この課題を、独立系ITアナリストが事例を交えて再検証する。クラウド、セキュリティ、仮想化、ビッグデータ、デジタルマーケティング、グローバル業務基盤…。毎回テーマを決め、技術視点でなく経営者の視点で解き明かす。

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