ニューヨーク市在住のマーガレット・ジョンソンさんは、過去4年間につらい教訓を学んだ。それは、ジョンソンさんの住む地域では、殺人事件の被害者が司法による裁きで報われるのは難しいという教訓だ。ジョンソンさんの息子シェーンさん(当時24)は、ブルックリン区カナーシーで2014年9月11日に銃撃され死亡した。その事件は未解決のままだ。「事件がいったんコールド(保留)扱いになると、彼の存在が統計上の数字になってしまったと知った」とジョンソンさんは語る。シェーンさんが死亡した事件は、ニューヨーク市警察(NYPD)の第69管区で2013~2017年に起きた20件の非家庭内殺人の一つだ。このうち解決されたのは4件であり、ニューヨーク市の77の警察管区の中で最悪の解決率だ。
殺人減少のNY市、貧困地区に偏る未解決事件
有料会員限定
あなたにおすすめ