施工不良物件を出さないための
再発防止策は2つある

 ところで、こうした事態を防ぐにはどうすればよかったのか。「レオパレス違法建築被害者の会」は12日の会見で「現行の検査態勢が違法建築を許したわけで、国にも責任がある」としているが、そもそも建築確認申請と違う書類が存在すれば見抜くことは不可能。また、同シリーズのアパートには天井裏や床下に点検口がついておらず、完了検査時には全て塞がれて内部を確認できない。

 建築確認や工事中検査の厳格化にはコストが付きまとい、アパート価格に転嫁されるから、やみくもな検査厳格化は消費者にとってもデメリットがある。また、同被害者の会は金融庁に対し、レオパレスが修繕費用などの負担で倒産しないよう、経済支援を要請したとしているが、これにはいかにも無理があろう。

 とりあえずの再発防止策として考えられるのは以下の2つだ。

 まず「点検口の設置義務付け」だ。そもそも点検口がなければ雨漏りや水漏れなども発見が遅れ、対応できない。住宅の寿命という観点からも、点検口の設置は義務付けたほうがいいだろう。

 次に「工事管理ガイドラインの設定もしくは法制化」。昔も今も現場は人手不足だ。特に現場監督は慢性的に多忙で、全ての現場をくまなく見て回るのは不可能なケースが多いのが実情だ。現場監督1人が担えるのは、せいぜい7~8現場までだろうと考えられるが、12現場、中には15現場程度抱えているケースも少なくない。満足のいく工事管理が行えるレベルを国が示したほうがいいだろう。