米アマゾン・ドット・コムはつい最近、成功には対価が伴うことを痛感した。他のハイテク大手にもツケが回ってきそうだ。。シアトル本社と同等とされる第2本社の建設地に同市が選ばれた一因は手厚い優遇措置だったが、一部の地元政治家がこれに声高に反対したのだ。同社によると、首都ワシントン近郊でのもう1つの第2本社建設計画と、テネシー州ナッシュビルに大型施設を建設する計画は今も進められている。今回アマゾンがニューヨークで見舞われた災難については、大企業に厳しい視線を向ける政治が特定地区で急拡大していることなどを受けた特殊なケースとして片づけたくなる。だがそれは間違いだろう。単に、ハイテク大手に対して世間が抱くイメージが全米で悪化しているというのが現実だ。背景には、世界中の多くの人々の日常生活にハイテク業界が大きな影響力を及ぼしている状況は必ずしもプラスではないとの認識もある。