元徴用工問題を訴える人々
元徴用工への賠償命令は、日本企業にとって新たな経営リスクとなった Photo:AP/AFLO

『週刊ダイヤモンド』2月23日号の第2特集は「泥沼日韓 20の大疑問!」です。いま、日韓関係が危機に瀕しています。2018年秋から元徴用工への賠償をめぐる裁判や慰安婦問題、レーダー照射問題などが次々と浮上し、政府間の感情的な対立にまで発展しています。なぜ、日韓関係はこれほどまでに悪化したのでしょうか。そこで、日韓関係において止めどなく出てくる「なぜ」を20に集約。ここでは前回に引き続き、日本国民が最も気になる疑問4つを解き明かします。(本記事は特集からの抜粋です)

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【疑問5】1965年の日韓基本条約で請求権について合意したのに、なぜ韓国の司法は賠償を命じるの?

「日韓併合による植民地支配はそもそも不法であり、不法な支配の下で行われた徴用は非人道的なもので、日本企業は元徴用工に慰謝料を支払うべきだと、韓国大法院(最高裁判所)が判断した」(西野純也・慶應義塾大学教授)からだ。

 ポイントは、日本の植民地支配を不法と判断した点。合法か違法かは日韓基本条約の交渉過程でも重要な争点だった。しかし、14年間にわたる交渉で見解の一致は見いだせず、両国政府はこの点について玉虫色の表現で妥協。両国政府はお互いに、元徴用工への賠償も含めて請求権を放棄し、元徴用工への賠償は韓国政府が責任を持って行うことが決まった。