アマゾン・ドット・コムがニューヨーク市に第2本社を置くことを突如断念したことで、同計画に対する地元政治家らの抵抗も終わりを告げた。しかし、企業の評判に関する専門家によると、だからといって同社に対する米国民の厳しい視線が取り除かれたわけではない。「米国には現在、2つの非常にエネルギッシュなポピュリズムの形がある。1つは左寄りでもう1つは右寄りだ。そのどちらもアマゾンをあまり好きではない」。ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院のブライデン・キング教授(経営学)はこう話す。「いずれにとってもアマゾンは身代わりに罰を受ける役になりつつある」アマゾンのニューヨーク本社撤回は、短期的には同社の売り上げにほとんど影響しないと専門家はみている。しかし、大きな注目を集めた14カ月にわたる候補地探しがこういう形で終わったことは、大きな計画で世論を動かす同社の能力に疑問を生じさせている。
アマゾンに注ぐ厳しい視線、NY去っても変わらず
左派からも右派からもターゲットにされる状況は続くとみられる
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