悪い知らせはよい知らせ。金融危機後に流行した呪文が、今また人気だ。有力な中央銀行に疎まれるような存在になるのは危険だということを、投資家は思い出すべきだろう。株式市場は2018年末、世界的な金利上昇や経済成長減速をめぐる懸念から、突然の急落に見舞われた。だが先進国・新興国を対象とする株価指数、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)は15日、昨年12月3日の終値をやや上回る水準で引け、そうしたパニック売りによる下落分を全て取り戻した。18日もアジアの株価指数は大半が上昇した。米国は祝日で休場だった。主要国の中国やドイツ、さらには米国の経済指標までもが下振れし、企業の業績見通しが全般に悪化する中でも、世界の株式相場は持ち直した。投資家心理の変化は広範囲で見られ、主要国の代表的株価指数はインドを除き、全て年初来で値上がりしている。米S&P500指数の業種別指数は全て上昇し、グロース(成長)株、バリュー(割安)株とも回復を遂げた。
悪い知らせはよい知らせ? FRB頼みの株価回復
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