甲子園に出場しやすい都道府県ランキングPhoto:PIXTA

 今年も1月25日に選抜大会の出場32校が発表され、一般枠で5校、21世紀枠で3校の計8校が初出場を果たした。ただし、21世紀枠代表の熊本西高など4校は夏の大会に出場した経験がある。このため春夏通じて初めて甲子園に出場するのは、一般枠の札幌大谷高(北海道)と啓新高(福井県)、21世紀枠の石岡一高(茨城県)と富岡西高(徳島県)の計4校のみである。

 近年は初出場校が減少してきているが、それでも毎年増え続け、これまでに甲子園に出場したことがある学校は春夏合わせて1060校ほどになる(ただし、この中には戦前には予選が開かれていた満州・朝鮮・台湾の学校や、青森師範や秋田師範といった旧制の師範学校[現在は教育大学に昇格]のように今では予選には参加しない学校、廃校となった駒大岩見沢高[北海道]や飯塚商[福岡県]、学校は存続しているものの野球部が廃部となった米子南高[鳥取県]も含む)。

野球部に異変!部員数の不足で
出場を見送る学校も…

 さらに部員数の不足で出場を見送るケースも出ている。例えば、2018年夏の西愛知大会の開会式に名古屋商は部員わずか1名で参加した。試合には出場せず、同校はそのまま休部、大正11年夏の第8回全国大会(当時は鳴尾球場で開催)に出場した古豪が予選から姿を消した。ちなみに、この夏に愛知県内で同様の理由で出場を見送った名古屋商以外を挙げると、西愛知大会の西陵、東愛知大会の足助と黄柳野の計3校もあった。

 また、近年は少子化の影響で高校の統合が進んでおり、甲子園出場校同士の統合も各地で起きている。

 東海大一高と東海大工の統合でできた東海大静岡翔洋高(静岡県)、鳴門工と鳴門第一高が統合した鳴門渦潮高(徳島県)などは有名だが、大分県では甲子園出場経験のある、別府商、別府羽室台高、別府青山高の3校が統合して別府翔青高となるなど、甲子園出場校自体もかなり減少してきている。