1回外されたり落ちたりしたとき、それをしっかり認めて、理由を分析することが重要、と語るヒロミさん
あのまま芸能界にすがって、いやいや僕はまだできるからってチョロチョロしていたら今はない、と語るヒロミさん 写真:SBクリエイティブ提供(撮影/伊藤孝一)

10年もの芸能活動休止を経て復活、再ブレークを果たしたヒロミさん。サラリーマンも出世コースから外れたり、干されたりして、もがいている人は少なくないだろう。そんな一見、マイナスの状況をプラスに転じていくためには、どんな発想の転換が必要なのだろうか?(ジャーナリスト 草薙厚子)

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どんな苦境にあっても
まずは現実を直視すべし

 前回のインタビューでは、「小休止のすすめ」(SB新書)を出版したタレントのヒロミさん(53)が、連日テレビで活躍している中、なぜ10年間もの「小休止」を選んだかについての理由を聞いた。

 一般サラリーマンと芸能人は住む世界が違うのだろうと思いきや、ヒロミさんは実は、若い頃から芸能事務所の経営者でもあった。小休止中には起業家との交流も行い、新たな事業を立ち上げて従業員も抱えていた。

 一般企業の会社員は「小休止」をしたら二度と戻って来られないのではないかという不安が常につきまとう。また、会社に残っていても出世コースから外れていると気づくこともあるだろう。そこで「小休止」が難しい会社員に何かアドバイスできることがないかどうかを聞いてみた。

「うーん、それ経験したことがないから難しいな。アドバイスねぇ…。どうなんだろう、どんな生き方でも、人のために何かできるという、会社の中でも歯車としてすごく重要なポストがあるんじゃないかなと思います。僕がよく従業員の人たちに言っていたのは、お店にも愛、お客さんにも愛、他の人にも愛がなくちゃダメだよって。若い時はテレビの番組制作スタッフにも結構強く言ってましたけどね」(ヒロミさん、以下同)

 会社を良くしようと思って発言したことで降格人事にあったり、上司や部下との人間関係でつまずいて出世コースから外されたり、最悪の場合、精神的に参って鬱になってしまうこともある。こうした辛い先輩たちの姿を見ているためか、今の若い世代は出世を望まず、残業がなく、休みが多い企業に人気が集まってしまう時代だ。

「サラリーマンの世界もどの仕事も、本当に一緒だと思いますよ。外されたら外されたで、そこには絶対に何か原因はあるんだよね。本にも書いたけれど、1回外されたり落ちたりした時、落ちたっていうことを認識することが大事なんだよね。今、自分は落ちましたっていうのをわからないと這い上がれないし、なぜ落ちたのかわからないといけない。性格が悪かったなとか、キツかったなとか、そういうことが自分でわからないとね」