川崎ベンチャーが開発した超小型EVが「タイの国民車」になる日
川崎市に本社を置くFOMMが開発した「FOMM ONE」。タイで大人気の理由とは

川崎市の企業がタイで展開
世界最小クラスの電気自動車とは

 2018年3月末から4月にかけて、タイでバンコク国際モーターショーが開催され、日本生まれの4人乗り超小型電気自動車がお披露目された。

 川崎市に本社を置くFOMMが開発した「FOMM ONE」である。全長約2.6メートル、全幅約1.3メートル、全高約1.6メートルという世界最小クラスのコンパクトさで、エアコンも搭載、緊急時には水に浮いて水上を進むことができる。

 開発した同社CEOの鶴巻日出夫(56歳)は、「予定より2倍以上の時間がかかってしまいましたが、ようやくここまで漕ぎ着けました。モーターショーでの反応はよく、地元テレビ局も取材に来ました。タイではすでに知られていて、ファンになってくれた方が購買予約してくれました」と語る。

 モーターショーでは限定2000台で予約販売を実施、355台の予約が入った。価格は66万4000バーツ(1円3.38バーツとして約224万円)と安くない値段ながら、順調に注文が入り、2019年1月以降の納車予定だ。

「FOMM ONEをタイの国民車にするには、バッテリーやエアコンなどのオプションを抜いて、低価格にこだわった販売も考えたのですが、購入者に安心して乗っていただくため、現地のパートナー企業の要望もあって、全て込みの上、タイでの自動車販売の通例にならって、1年分の自動車保険もつけて販売することになりました。

 予約は企業と個人が半々ですが、個人ではすでに車を持っている人たちのセカンドカーとして、電気自動車に乗りたいという要望があるようです。特に女性に人気で、サイズやデザイン、カラーを気に入っていただけました」

 カラーは7色で可愛らしいボディなので、確かに女性好みだ。

 モーターショーでは試乗ができなかったため、今年10月から試乗会を開催予定で、その予約もすでに1000件以上申し込みがある。試乗会が本格的な販売開始となりそうだ。組立工場は8月に完成し、量産開始初年度の生産予定は1万台を見込んでいる。