「伝わる言葉」を語れ!
人の心をぐっと掴む挨拶とは
連載第3回では、「居て、聴いて、語る」ということをお伝えしました。ありのまま、飾らない自分で「居る」。聴衆の心の声に耳を傾けて「聴く」。そうすることにより自ずと、伝わる言葉を「語る」ことができるようになっていく、というものです。
今回は、私が話し方のセミナーなどでお教えしている挨拶の方法をご紹介しながら、このことについて、より詳しく見ていきましょう。
話し手と聴き手に役割が分かれたシチュエーションでのプレゼンテーション(スピーチ)と言うと、ドラマなどでよく見る、営業コンペでクライアントを前に行うような場面を思い浮かべる人が多いかもしれません。それ以外にも、職場やプライベートで行うプレゼン(スピーチ)には、次のようなものがあります。
【職場】
・所属している事業部の全体会議において、自チームの今期の目標について発表する
・採用説明会で応募者相手に会社の説明を行う
・自社開催の営業セミナーで、参加者に対しプロジェクト事例や商品の紹介を行う
・会社の納会や打ち上げなどで挨拶をする
・社内研修で、講師として研修を行う
【私生活】
・町内会やPTAの集まりで挨拶や会計報告、司会などを行う
・結婚披露宴で挨拶をする
聴き手との関係においては「一部知らない人がいる」から「全員が初対面である」までグラデーションがありますが、ほとんどは全員と十分な関係性を持っているわけではないシチュエーションでしょう。今回は、そういった状況で効果を発揮する「挨拶のし方」をご紹介します。自分に当てはまりそうな場面を想定して読んでみると、より具体的なイメージがわくと思います。